技術ノート|検出率とタクトのトレードオフ:1ステーションか2ステーションか、データで答える
同じ金属部品サンプルで、2ステーション9枚撮像はキズ6/9・約3秒、1ステーション4枚撮像は4/9・約1.8秒。汚れと黒点はどちらも100%検出。どちらを選ぶべきか。

よくいただく質問の一つが「1ステーションで全部検査できますか?」です。答えは、タクトのためにどれだけ検出率を犠牲にできるかで決まります。金属部品での実測比較を紹介します。
2つのモジュール構成
- 案A(2ステーション):1段目に3段の口型バー照明、2段目に大型リング照明。計9+2枚撮像
- 案B(1ステーション):RGBリング照明+白色口型バー照明。計4枚撮像
結果
- キズ:案Aは6/9、案Bは4/9を検出
- 汚れ:どちらも5/5
- 黒点:どちらも5/5
- 撮像+検査時間:案A約2.85〜3.35秒、案B約1.6〜2.1秒
時間の内訳:1枚あたり撮像約100 ms、照明切替約50 msで、4枚で0.6秒、9枚で1.35秒、これに画像演算時間が加わります。
写らなかった欠陥の理由
サンプルを増やした追加テストでは、1ステーション案の浅い輝点の検出率は約40%でした。これは表面のわずかな反射で、特定の角度から正対して照らさないと写らず、汎用性が低すぎます。銅露出はRGBの組み合わせ照明の方が色を強調でき、白色ドーム照明より効果的でした。白色光では銅露出部まで明るくなり、誤判定につながることがありました。
どう選ぶか
規格の重点が汚れ・黒点・銅露出なら1ステーションで十分で、タクトもほぼ2倍速くなります。浅いキズや輝点がクレームの主因なら、ステーションを追加するか、特定領域に照明を追加する価値があります。評価段階でこの比較表をお渡しし、データで判断していただけます。

