技術ノート|バーコードと文字認識:AI・文字学習・スマートカメラ、3つの方法の選び方
インクジェットの日付、レーザー刻印、ラベルのバーコード、線材マーカーの番号。それぞれ難しさが異なります。4つのプロジェクトの実測では、2次元コードはほぼ読めましたが、最小の1次元コードの読取率は約6割でした。

製品の日付・ロット番号・バーコードは、生産トレーサビリティの要です。しかし「読める」と「すべて読める」には大きな差があります。辰祥が医薬品、メモリ、ラベル、制御盤の4分野で得た知見をまとめます。
3つの文字認識方式
- AIディープラーニング:学習済みモデルで、追加学習なしに英数字と一部の記号を認識でき精度も良好。欠点は演算時間が長く、ラインに追いつくか確認が必要
- 文字学習:先に字形を学習して照合。高速で、ドット文字がつながっていなくても認識可能。欠点は文字サイズごとに学習が必要
- 市販のスマートカメラ:統合性が高く導入が早いが、同様に文字学習が必要
実測のポイント
- レーザー刻印バーコード(2 × 2 mm):解像度20 μm・30 μm、リング照明・ドーム照明のいずれでも安定して読取
- レーザー刻印文字(1 × 0.4 mm):整った字形はAIでそのまま認識、特殊な字形(一部の「8」など)は再学習なしでは誤認識
- ラベルの2次元コード:すべて読取可能
- ラベルの1次元コード:大半は読めるが、最小のものは読取率約6割。サイズ拡大を推奨
- OCRの学習が不十分だと、印字不良の文字が別の文字として認識される。管理すべきリスク
線材マーカー番号のよくある問題
制御盤の線材マーカーは、正面を向いているときに認識率が最も高く、0・O・Qは混同しやすく、番号のねじれや横向きもミスの原因になります。文字を大きくし字間を広げ、「位置と型番」の対照リストを作ることで番号の正しさを照合できます。
導入へのアドバイス
字形の種類、最小文字高、ライン速度を確認してから方式を選びましょう。設計段階でバーコードを大きくしたり字間を広げたりする方が、高価なカメラに替えるより効果的なことがよくあります。

