医療バイオ2023.02.17

技術ノート|AI細胞計数:元画像が1枚でも、実用的なモデルは作れる

1枚の画像から5枚を切り出し、それぞれ10回回転させて50枚の学習サンプルを生成。画像30枚・アノテーション500個で物体検出モデルを学習しました。従来の画像処理では1,637個の細胞を6秒以内で計数。

技術ノート|AI細胞計数:元画像が1枚でも、実用的なモデルは作れる

細胞計数でよくある悩みは、サンプルが少ない、細胞同士がくっつく、手作業の計数が遅く疲れる、といったものです。辰祥は研究機関向けに、従来の画像処理とAIディープラーニングの2つの方法をテストしました。

方法1:従来の画像処理

  • 200倍画像:総数1,637個、平均面積312画素、面積比45.7%、計算時間5.86秒
  • 100倍画像:総数9,634個、平均面積57画素、面積比44.5%、計算時間20.78秒

細胞の面積比も同時に出力でき、培養のコンフルエンシーの追跡に使えます。

方法2:AIディープラーニング

  1. サンプル生成:元画像が1枚しかないため、500 × 400の画像を5枚ランダムに切り出し、それぞれ10回ランダムに回転させて計50枚を生成
  2. アノテーション:細胞を1つずつ手作業でラベル付けし、物体検出モデルには画像30枚・約500個のアノテーションを使用
  3. 学習:学習曲線を見ながらパラメータを調整して最適化
  4. 検証:学習に使っていない画像を入力し、結果に応じて学習サンプルを調整

学習後はAIに先に自動アノテーションさせ、人がチェックする運用もでき、ラベル付けはどんどん速くなります。

どう選ぶか

細胞が分散しコントラストが明確なら従来の画像処理が速く安定。細胞が重なり形態が多様ならAIモデルの方が柔軟です。画像処理で素早く選別し、難しい領域をAIで処理する併用も有効です。

辰祥光学自動化 技術コラム